【要注意】外国人採用時に気をつけること

外国人材の採用は、異なる文化や言語を背景に持つ人たちを採用するため、様々な苦労があります。

もし採用のための第一歩を踏み間違えてしまった場合は、自社の責任でもないところを遠因としたトラブルに巻き込まれる可能性があります。

必ず直接、監理団体や海外人材を扱う人材紹介会社、送り出し機関に連絡してください

最初はまずこの一点に尽きます。最近は監理団体のキックバックや豪華接待などが報道に出ることもあり、「監理団体はなんかうさんくさい」と思っているところに、「ベトナムなど海外に詳しい人を紹介するよ」という人が現れるかもしれません。「海外から直接採用できたら安く入れられるかな?」などという考えが頭をよぎるかもしれません(国同士の制度なので安く直接入れられることはあり得ません)。紹介された人はきちんとした身なりをしていてそれなりの立場の名刺を出してくるかもしれません。しかしそれこそが転落への第一歩です。

不用意に人を介して紹介を受けてしまうと、その過程で搾取が行われるため、借金を多くかかえた人材を採用してしまうことにつながり、後々のトラブルの原因となります。

特に「海外の送り出し機関を紹介します」という個人や企業には社会的立場に関わらずに気をつける必要があります。

送り出し機関と違法ブローカー契約をしており、ひとりの入国あたり1000~3000ドル入る仕組みになっています。

もちろん「ブローカー」とは名乗らず、送り出し機関の「顧問」「日本支部」「駐在員」「代理店」などと名乗っています。

本人たちは違法であることも知らない場合もあり、現地の状況も知らないため借金問題とは無縁だと思っています。

こういった人物は外国人のことや制度のことを知らないため、何が合法か違法かもわからず、海外の送り出し側のセールストークを鵜呑みにしているため、「政府の高官とつながりがあるため、日本語堪能の優秀な人材を安く採用できます」と営業トークするかもしれませんが、期待は裏切られることとなります。

「うちは法律を守っています」という場合もありますが、このような違法ブローカーが存在している時点で、法律を守っていません。

人を通してしまうと必ず人材側からの中間搾取が増え、中間に入る人が1人だけでなく、複数人の場合はより多くなります。

「大学から直接採用したい」と思って海外の大学とつながりをつける場合でも、不用意にも何人も現地の人や現地に詳しい日本人を中間にかまして大学を紹介してもらっている団体も多く見受けられます。その中間の人たちの取り分を賄うために、日本人の知らないところで大きなお金が取られており、受け入れ企業にもトラブルという形でしわ寄せがいきます。

 

違法ブローカーの特徴は「複数の名刺」を出してくることです。

報道などでは監理団体や海外の送り出し機関を「ブローカー」と呼ぶことはありますが、これらは中間には入って費用はかかっていますが、それぞれの国から許可を受けて、責任と役割を持った存在です。

これに対して「違法ブローカー」は何の許可もライセンス、責任や役割を持たず、紹介するだけでお金を受け取る存在です。

海外の「送り出し機関」と名乗る日本人やベトナム人が複数の名刺を出してきたら要注意です。 日本人の場合は「日本の会社の名刺+ベトナムの会社の名刺」、ベトナム人の場合は「日本の会社+ベトナムの会社」の場合もあれば、複数のベトナムの会社の名刺の場合があります。

「日本の会社+ベトナムの会社」の名刺の場合は、ほぼ間違いなく違法ブローカーです。 複数のベトナムの会社の名刺の場合は、送り出し国でライセンスを持っていない自称「送り出し機関」で、認定ライセンスを持った会社のライセンスを借りている存在で、中間に余計にひとつ入っていますので、大きな借金を抱えた人材が来ることにつながります。

複数の名刺の会社の関係を「グループ企業です」と説明する場合が多いですが、実際にグループ企業という場合は少ないです。 送り出し機関を選ぶ場合は、必ず外国人技能実習機構のウェブサイトに掲載されている「認定送り出し機関」と直接やりとりするようにしてください。

外国政府認定送り出し機関は、こちらの外国人技能実習機構のウェブサイトに連絡先やウェブサイトURLまでついて載っています。日本での連絡先などが載っていますが、だいたいブローカーですので海外へ直接連絡した方が良いでしょう。

【外国政府認定送り出し機関一覧】

https://www.otit.go.jp/soushutsu_kikan_list/

同様に監理団体もこちらにリストがあります。

https://www.otit.go.jp/search_kanri/

 

合法的な立場でも、下記のような提案をしてくる場合は要注意です。

合法的な立場とは、技能実習の場合は監理団体、特定技能の場合は人材紹介会社、両方に関わる海外の送り出し機関などです。

最近は特定技能の開始により、外国人材の現実をよく理解しないまま先走った業者が増えています。

・安い値段設定

技能実習はベトナムの法律や日本の法律で決められていることが多々あり、自由に価格設定はできず、どこも同じような料金体系になっています。

それにも関わらず、安くしますなどと言って売り込みしているところが多くあります。その分は実習生や家族の高額な借金で賄われているため後々のトラブルの原因となりますし、法律や政府同士の協定で決められた費用を安くしているため、後で外国人技能実習機構などの監査が入った場合に問題になります。

特定技能も送り出し国側での法整備が進んでいけば同様に法律で決められた費用が出てくるでしょうし、特定技能の場合は候補者となり得る資格を持つ人材が少数で完全な人材側の売り手市場のため、人材側に負担を求めるのは無理があります。それでも安い金額を提示している場合は現実を正しく理解していませんので、信じて待っても待っても採用はできないでしょうし、後に追加の費用がかかる可能性もあります。

・「いくらでも集められます」

技能実習であれば、比較的容易に集めることが可能ですが、業種によります。建設、縫製、介護などはベトナムでも募集は非常に難しいです。

特定技能の宿泊業は技能実習2号修了者がいませんので、「日本語検定4級合格+宿泊業技能試験合格」した者だけとなっております。他の業種では2号修了者はいることはいますが、外国人材にも結婚や出産、家族の世話などのライフイベントがあり、そう何回も海外で働けるわけではありません。また、ベトナムからの技能実習生はここ2年くらいで増えたばかりなので、すでに技能実習2号を修了している人は多くはありません。修了者が多く出てくるのは来年からです。

宿泊業の技能試験は日本では一度行われたものの、合格者は280人程度しかおらず、海外での試験実施も未定です。実施されたとしても、200~300人程度と思われ、その中から自社に興味を持ってもらい、採用までつなげることは相当に難しいのが現実です。

確かに日本で働きたい人はたくさんいますが、これらの条件をクリアした人材はほとんどいないことから、「いくらでも集められます」というような業者は、日本側、海外側ともに状況を正しく理解していない業者であると考えて間違いありません。

 

合法的な立場の監理団体、人材紹介会社、送り出し機関などでも違法ブローカーを暗躍させている場合があります。

ここまで直接合法的な立場のところに直接連絡してくださいということを書いてきましたが、合法的な立場の人たちとの間に違法な業者がたくさん入っている場合があります。

多いパターンとしては、送り出し機関が違法ブローカーを使って監理団体と契約している場合ですが、日本側の監理団体や人材紹介会社も最初は海外との接点がないため、現地に詳しい日本人や現地人に紹介してもらっている場合があります。

最近は「優秀な大学生」を目当てに大学などへ来る日本の団体や企業が多くありますが、残念ながら何層にも日本人やベトナム人を介して来ることが多く、インターンでも技能実習、特定技能にしろ必ず人材側から多額の搾取があります。

そういうことを許容している団体や企業もありますし、法律を守ってやっているつもりでも、「知らぬは日本人だけ」という状態になっていることも少なくありません。

特に特定技能では新規参入の方々にはこの傾向があり、「海外の送り出し機関や大学などとつながりさえ持てば、タダ同然で仕入れて、高く企業に売れる」などと安易に考えているのではということが多々あります。

 

まとめ:外国人材の最初の一歩は、地を這って情報収集することです。

この業界ではアマゾンのような評価制度もなく、「良い送り出し機関リスト」などがあったりしますが、それも紹介される送り出し機関とグルになって搾取しているだけなので、誰も信じることができません。

かなり時間も手間もかかりますが、安易に紹介を頼らず自分で調べて、連絡して、たくさん訪問してみることだけです。それでもウソを見抜けないでしょうが、安易に紹介を頼ってしまった場合はなぜ自分のところで多く問題が起きているのか気づけなかったりしますが、苦労した分だけ最初は騙されても見抜く目を養うことができるかもしれません。

そんな苦労をしたくない方はご連絡ください。