6つの取り組み

外国人材の受け入れではいろいろな問題が発生しますが、企業様から見えないところに根を発している場合も多く、企業様にとってはなぜ問題が起こっているのか背景が見えないことがあります。技能実習生やエンジニアたちが安心して働く環境を作ることで、問題を事前に防ぎ、受け入れ企業様で活躍し貢献できるように、以下の取り組みを行っています。

1.良い候補者を募集するための取り組み

地方行政との連携

NGUYEN TRAI大学・短大や付属高校の卒業生だけでなく、大学の募集ルートを生かしてハノイ近郊から若い候補者たちを募集します。また、各地の省の雇用サービスセンター、労働産業部などと人材紹介で協定を結んでおり、これらの公的機関を通して地方でセミナーを開地方支部などから人材の紹介を受けております。近隣の大学とも協力関係を持っています。

Nguyen Trai大学との連携

LADECOは私立NGUYEN TRAI大学(NTU)のグループ企業で、大学の人材開発キャリアセンターとして人材を韓国やヨーロッパに送り出してきました。今後は日本向けの留学や就職なども行います。NTUは2008年に創設された産学連携を通した国際的な教育提供する私立大学です。4年生大学だけでなく、付属高校、短大、大学院もあります。人材の募集や、日本語教育を連携して行っていること、専門分野の研修など協力しあっています。

候補者リストの作成とコミュニケーション

ほとんどの送り出し機関は、自分たちの政府などに対する政治力や人脈に自信を持っていて、自分が一言声をかければいくらでも人は集められると考えています。そのため、慣れない職種でいざ募集をしてみると、全然集めることができずに数合わせのために面接に日本に行く気持ちがない人や、ウソの条件で無理やり集めてきた人などが混じることになります。

技能実習生の場合はご依頼をいただいてからの募集でも大丈夫ですが、人材の要件の高いエンジニアや通訳、今後の新制度の特定技能では募集のハードルが上がるため募集は簡単ではありません。企業様にとっても、どんな人が人材の候補者になるのかわからない状態では不安でもあるため、弊社では日頃から候補となる人材とコミュニケーションをとり、人材リストを作成して企業様に送付します。

 

2.マッチングの精度を上げる取組

候補者や家族、企業様に正直で性格な情報を伝える

募集や面接準備の段階で入校から出国・帰国までのすべてを説明し、面接先の企業や地域情報、労働条件や出国にかかる費用など詳しく教えミスマッチや誤解により起こり得る問題を防ぎます。ベトナムの送り出し機関では、募集しやすくするために仕事内容や労働条件を実際より良く見せて募集、面接を行い、入国後に聞いていた話と違うことで問題になることが多々あります。企業様や監理団体様に対しても、送り出し機関は非常に競争の厳しい業界であるため、できないことに対してもできると言い、後で問題が起こるケースが多いです。LADECOでは実習生や企業様、監理団体様にも正直に伝えることで両者のマッチングの精度を向上させる取り組みをします。

失踪した技能実習生たちの徴収票によると、入国前に聞いていた雇用条件が20万円だったが、実際には10万円や、最低賃金以下で働かせていた企業や、寮費などを余計にとっていた企業などでは5〜7万円というのもありました。

もともと日本は先進国の中では最も賃金が低く、特に地方はいっそう低いですが、ベトナム人にとっての日本のイメージは「給料の高い国」であり、それを利用して、実際の賃金よりも高い条件を入国前に伝えていたり、初年度は安くても毎年20〜30%給料が上がるなどと伝えて募集している場合は多いです。

そのため、入国した後で、「聞いていた給料と違う」「聞いていた仕事内容と違う。」「残業が毎日あると聞いていた」などとトラブルになるケースもあります。

LADECOでは、募集をするためにウソの条件を提示して候補者を集めることはしません。残業についても給料から控除されるものに対しても当たり前ですが、しっかりと説明します。多くの候補者は東京や大阪についてしか知らないため、地方ならどんな地域なのかの説明も必要です。業務内容も面接前にしっかりと説明することでマッチングの精度を上げ、入国後にミスマッチにより生じる問題を防ぎます。

また、送り出し機関は競争が厳しく仕事をとるために、できないことにも「できます」「大丈夫です」「OKです」ということが多いです。その言葉を信じて日本側も動き、日本側のお客様にもいろいろな約束をした数ヶ月後に「できません」という返事があれば良い方で、たいていは言いにくいことは黙っているので、日本側には知らせずに時が過ぎるのを待ち、気がついたころには取り返しのつかない状態になることなどあります。

弊社はできないこと、難しいことなどは正直にお伝えします。日本側の費用負担などがあればできることがあれば、正直にお伝えします。その結果、「他の送り出し機関はできると言っている」「他の送り出し機関は無料でやってくれると言っている」となる場合があるかもしれませんが、ご理解いただけますよう何卒お願いいたします。

募集から面接、トレーニング機関中のスクリーニング

面接の1週間ほど前には研修センターに入り、挨拶やマナー、自己紹介等、基本的なものを勉強します。その間、学習態度や生活態度に問題がある場合は面接には参加させません。面接合格後から6か月程度日本語や日本の文化などを勉強します。毎月1回は教育担当者から成績や学習態度、生活態度などを報告します。問題があり、違反を繰り返すような場合、すぐに企業様や監理団体様に報告して対応を相談します。

 

3.安全に技能実習生を受け入れていただくための取組み。

実習生が負担する手数料を下げる取組み

1.直接募集

ほとんどの送り出し機関はいわゆるブローカーと呼ばれる人たちとネットワークを作り技能実習生などの人材を募集しています。その為、実習生の本人や家族は、送り出し機関への手数料だけでなく、送り出し機関を紹介したブローカーにも2000〜3000ドルを支払っています。これではいくら送り出し機関が手数料を下げる努力をしても、実習生たちの支払う金額は少なくなりません。

LADECOはグループ企業のグエンチャイ大学が中学、高校、短大、大学を運営しており、近隣の多くの大学とも人材の募集で協力関係を作っていて、エンジニアや通訳などの高度人材を直接募集できます。技能実習生に関しても、地方行政との協力関係を作り、行政を通して直接募集をすることで本人や家族の負担の軽減に努めます。行政や大学を通すことはもちろん無料ではありませんが、手間がかかる分だけ費用も抑えることができ、払った分についても地方や大学の発展のために意味のある使い方をされます。

2.日本側のブローカーは使いません

ほとんどの送り出し機関が新規開拓営業をする場合のやり方は、主にFacebookなどのSNSで、ベトナム関係のコミュニティに入っている人に片っ端からメッセージを送ります。内容は「技能実習生を採用してくれる企業を紹介してくれたら、1人あたり1000ドル〜2000ドル払います」というものです。制度をよく知らない人は簡単にひっかかってしまい、悪いことをしている認識がないまま副業のひとつとしてブローカー業を始めてしまいます。また、ブローカーだと響きが悪いので、「駐在員」と呼んで、送り出し機関の名刺を持たせて営業していることもあります。

ブローカーに支払われる1000ドル〜2000ドルの紹介料の出どころは、実習生本人や家族から以外ないため、入国前の借金を増やしてしまうことにつながります。

LADECOでは営業はもちろんやりますが、ベトナムから直接日本の企業様や監理団体様に連絡させていただいております。エンジニアなどで人材紹介会社を通してご依頼いただくこともありますが、企業様から人材紹介会社がいただいたところから、ベトナム側の紹介料としていただき、候補者からの手数料を増やすことはありません。

3.キックバックや必要以上の豪華接待はしません。

技能実習生の借金の負担が大きくなるのは、日本側やベトナム側のブローカーだけでなく、日本側の監理団体が送り出し機関からキックバックで実習生ひとりあたり1000ドル〜2000ドルを取っているケースも珍しくはありません。送り出し機関も必要以上に儲けたいため、何層にも渡って実習生から搾取する構造があるといわれるのはこのためです。

ベトナムの送り出し機関も競争が厳しいので、日本側の企業や監理団体に対して値下げ競争をしていますが、もともと企業や監理団体が送り出し機関に払う必要のあるものは少ないため、「受け入れてくれたらお金を差し上げます」ということになります。さらに酒席やカラオケ、ホテルに連れ込む女性の手配までの接待を行います。

送り出し機関のベトナム人が日本企業や監理団体への営業は難しいため、実習生から取り上げたお金をバラまくことは当然のように行われていて、それ以外に営業をする方法があるかという経営者もいます。

LADECOは事業を開始したばかりの送り出し機関ですので、営業して新規開拓する必要がありますが、お金をばらまくのではなく、弊社の事業ポリシーや、募集や教育のやり方を理解していただき、サービス業に特化した募集や教育をしていくことで、ひとつひとつ信頼を得ていくやり方を選択しています。

接待に関しても、面接などでベトナムに来ていただくからにはおもてなしをしたいという気持ちはありますが、横行しているような豪華接待ではなく、ささやかなものであることをご理解いただければ幸いです。空港までの送り迎えや、食事や観光の同行もしますし、せっかくベトナムに来ているのだから企業の視察や商談など可能な範囲でご協力させていただきます。

4.日本側からお支払いただく必要のあるものは、しっかりとお受け取りいたします。

技能実習制度では、企業は監理団体に毎月「監理費」を払い、そのうちの一部を送り出し機関の「送り出し監理費」として監理団体が支払います。現地での日本語教育の費用の一部も企業が負担することになっています。しかし、これも送り出し機関の安売り競争から、「監理費はいりません」「教育費はけっこうです」というところも少なくありません。法律で支払わなければならないことが決まっていますが、キックバックと同じで、後で現金で返したりしています。これは受け入れ企業は知らないことが多く、企業は少なくない監理費を支払っているのに、そのお金が闇の中に消えていっている状態になります。LADECOはもちろん、いただく監理費や教育費はきちっといただいて、その分必要なところにコストをかけながらも、実習生からいただく手数料を法定通りにし、それ以下に下げていく努力をしていきます。

ライセンスを他社へ貸し出さない

送り出しライセンスを持っていないが人材の送り出しでひと山当てたいと思っている企業と、ライセンスを他社に貸して収入になるため、送り出し機関は違法なライセンスの貸し出しが横行しています。中間業者がひとつ増えるため実習生の支払う手数料も発生し、受入れ企業側にとっては、受け入れた実習生が本当はどこから来ているのかいくら払っているのかもわかりません。LADECOではライセンスの貸し出しは行わず、自社で責任の持てる範囲で事業を行います。

 

4.教育の取組み

大学で日本語専攻またはN2の先生のみ採用

日本語教師陣は日本語を専攻た人や、N2を取得した人を中心に採用しています。日本語専攻ではない人には、教師として教壇に立つ前に、日本語教師養成トレーニングを受講します。学ぶことと教えることは別の能力が必要ですので、教える能力も伸ばす取り組みをしています。

WEB電話で日本とつないだ会話練習の導入

WEB電話を使って日本とベトナムをつないだ会話の練習を現在はテスト導入、2019年1月以降に本格導入する予定です。一人ひとりの会話の練習の時間を増やすことや日本人教師の話す日本語以外にも慣れてもらう試みです。入国の2~3か月前から導入する予定です。

語学の基本である音読の反復練習の徹底

語学の習得には会話の練習も必要ですが、基本がないまま会話ばかりしていても身につくことはありません。語学の基本は音読で、体に染み込むほど繰り返しの練習が必要です。そのため、 授業とは別に音読、リピーティング、シャドウィングのトレーニング時間を設けてあります。

 

5.実習生たちの将来への取り組み

マインドセット・将来設計

まだ若く社会人としての経験も少ないため、会社で働くとは、海外で働くとはどういうことなのかを意識を持たせるようにしています。長期的な視野で物事を見ることを教育し、帰国してからの将来設計やそのためにどのような選択や行動をするのかなどを考える機会を作っています。

帰国後の学生の就職相談

技能実習生は帰国後は両親のいる田舎に帰るため、日本語も日本で身につけた技能も活かせないケースがほとんどですが、弊社ではベトナムに帰国した実習生やエンジニアに対して就職相談を行っております。ベトナム国内の職業紹介ライセンスも取得しておりますので、希望者に対してはベトナム国内の日系企業様や日本で身につけた技能を生かせる仕事をご紹介させて頂いております。

月1回のカウンセリング

 

6.実習生が能力を発揮できるよう企業様の体制づくりをサポートする取り組み

入国直後の外国人に伝わる日本語の使い方や、ベトナムとの文化の違いの理解

電話による通訳や簡単な翻訳